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GeforceとQuadroの違い!性能から選び方まで徹底解説

GeforceとQuadroどちらもグラフィックボードですが、使用用途が大きく異なるんです。

それぞれ得意な分野があるので、仕事で使う場合は目的にあったものを選びたいですよね。

今回はGeforceとQuadroの製品の違いと、その選び方について解説していきます。

そもそもグラフィックボートとは


3Dゲームの映像を滑らかに表現する役割を持っています。通常のスタンダードパソコンには、内蔵のグラフィック機能が搭載されていますが、高解像度の映像を処理する能力はありません。

そういったパソコンで、高解像の映像を処理しようとすると、一つの動作にメモリが集中して使われてしまい、カクついたり最悪の場合フリーズし、パソコンの動作が止まってしまいます。

そこで改善するのが「グラフィックボード」なんです。現在市場では「NVIDA」「AMD」この2種類のグラフィックボードが出回っています。

NVIDAとAMDの違い

グラフィックボードのシェアの9割を占めるNVIDA。そのライバル製品としてAMD社が出しているグラフィックボードが主流です。簡単に説明すると、

NVIDA
アメリカに本社を置くグラフィックボードメーカーです。プレイステーション3に搭載されているビデオチップをSONYと共同開発を行なった事で有名になりました。

グラフィックボードといったらNVIDAと言われるほど、多くのゲーミングパソコンに搭載されています。

代表製品として「Geforce」「Quadro」という製品が有名です。

AMD
カナダに本社を置くグラフィックボードメーカーです。元々はATIというメーカーで、AMDに買収されましたが、「Radeon」シリーズに「ATI」という製品名が名前に残っています。「Xbox」のビデオチップにATI製品が採用されていたので、ゲーム関連に優れているといえます。
代表製品は「Radeon」「FirePro」です。

GeforceとQuadroそれぞれの特徴

現在のグラフィックボードの主流はNVIDAということで、NVIDAの主力製品「Geforce」と「Quadro」この二つの違いについて解説していきます。

Geforce

ゲーム用のグラフィックボード

GeforceはAPI(Application Programming Interface)がDirectXとなっています。

APIとは

APIは、略すと「プログラム間の機能を共有する仕組み」です。簡単に言うと、これが同じものでないとしっかりと「情報を共有できない、ちゃんと動作しない」と考えてください。

これは、ゲームのバージョンを見てもらうと分かると思いますが、ほとんどのゲームはこのDirectXと呼ばれるAPIです。故にGeforceは、「ゲーム用」と呼ばれています。

ただしゲーム以外にもAdobeなどの動画編集ソフトで「DirectXとOpenGLのどちらにも対応」と書かれているものがあります。その場合、Geforceではなく、Quadroを使用するのがいいです。なぜなら、Geforceは動画編集の負荷の重い作業が苦手で、そして対応するAPIはDirectXのみだからです。

Geforceは右側の数値が大きくなるにつれて高性能なモデルとなっています。今現在(2019年2月)では、「RTXシリーズ」が最も高性能なモデルとして位置しています。

GTX1080>GTX1070>GTX1060

販売メーカー(OEMメーカー)は様々

NVIDAはあくまでもグラフィックボードのGPUを作るメーカーです。それ以外のメーカーは、GPUのコア以外のボードデザイン(ハード)を作っています。

販売メーカーによってデザイン(見た目)も異なり、ファンの大きさや、ファンの数、使用する電力も変わってきます。

Geforceの販売メーカーは以下のようにたくさんあります。

  • 玄人志向
  • MSI
  • ASUS
  • ZOTAC
  • GIGABYTE

Quadro

CADや3DCG、動画・画像編集用のグラフィックボード

Quadro、APIがOpenGLとなり、3DCADや動画編集に向いているグラフィックボードです。QuadroはGeforceと違い、DirectXとOpenGLのどちらにも対応しているので、幅広い用途で使えます。

こちらもGeforceと同じく、右側の数値が高ければ高いほど高性能なモデルとなります。今現在(2019年2月)では、こちらも「RTXシリーズ」が最も高性能なモデルとして位置しています。

QuadroP4000>QuadroP2000>QuadroP620

販売メーカーはELSAのみ

Quadroは販売メーカーは「ELSA」というメーカーのみで販売しています。対象ユーザーが業務向け、競合もいないため、価格はGeforceよりも高いのが特徴です。

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スペックの違い!GeforceとQuadroの性能比較表

Geforce Quadro
使用用途 ゲーム 3DCAD、動画編集
API DirectX OpenGL
発色 RGB各色8bit 1677万色 RGB各色10bit 10億6433万色
販売メーカー メーカー多数 ELSA
ターゲットユーザー 一般向け 企業向け

上記の性能に対して、それぞれの違いについて以下で詳しく解説していきます。

得意分野ドライバ最適化の違い

先ほどの触れましたが、どちらも対応するAPIが異なるので、使用用途が異なります。Geforceのドライバは、主にゲーム用に最適化されていています。一方でQuadroは、3DCADや動画編集用ソフトウェアに最適化なされています。

ソフト毎の認証取得

業務用のソフトウェアは、「実際に快適に動作するか」を調べるために、動作確認を行なっていて、問題なければ認証する、いうことをおこなっています。

Quadroでは数多くのソフトにおいて互換性が保証されていているので、負荷のかかる処理でも安心です。

対応機能

Quadroでは、動画編集ソフトや、CADの表現方法で独自機能を備えています。このことにより、ユーザーの要望に答えた仕事ができるようになっています。

マルチディスプレイ表示数

Quadroは、Mosaic技術を使用可能で多画面出力が可能となります。最大で8画面までのディスプレイ表示が可能です。

一方Geforceはマルチディスプレイに対応していますが、最大で3画面までとなっています。

色深度

大きな違いはこの色の再現度にあります。

Geforceは色深度RGB8bitのカラー出力で、1677万色の表現が可能です。

一方Quadroは、色深度RGB10bitのカラー出力で、約10億6433万色の表現が可能です。Quadroの方がより鮮明で綺麗なグラフィック表現ができるので、動画編集や3DCADの操作に向いているのです。

GeforceとQuadroの選び方


Geforceで「快適なゲーム環境を構築したい」方は、Geforce GTX1080Ti以上の性能を選びましょう。

Quadroでは、「3DCADをサクサク動かしたい!」方は、QuadroP2000以上の性能を選ぶことをおすすめします。

ノートPCではグラフィックボードのカスタマイズはできません。選ばれる際は、現在必要な性能だけでなく、将来を見据えた一台を選ぶと失敗がなく、ずっと続けられると思います。そいういった点で、カスタマイズがしやすいデスクトップを選ぶのも一つの手ですね。デスクトップの方が、Geforce・Quadroとも対応製品が豊富にあるので、選びやすいですよ。