外出先や持ち運びに便利なモバイルワークステーション。現在では、携帯用ではありながらもデスクトップ並みの性能を発揮できる機種も出てきました。
そこで今回は、以下の点について解説していきたいと思います。
- 現在最新のモバイルワークステーションを比較したい
- 自分の作業環境にあったモバイルワークステーションの選び方は?
最新のPC環境を整える上で、最高の仕事環境を構築することができます。
しかし、各々の環境・条件によって選ぶべき一台は異なるはず。ご自身にあった1台が見つかるよう紹介していきます。
【2023年最新】モバイルワークステーション
搭載グラフィックスボード別に表にしました。
- NVIDIA T500
- NIVIDIA T550
- NVIDIA T600
- NVIDIA T1200
- NVIDIA RTX A1000
- NVIDIA RTX A2000
- NVIDIA RTX A3000
- NVIDIA RTX A4000
- NVIDIA RTX A4500
- NVIDIA RTX A5000
- NVIDIA RTX A5500
商品は執筆時点での価格ですべて税込みです。
NVIDIA T500
ThinkPad P15s Gen 2 |
15.6型 | 220,880円〜 公式HPはこちら |
Core i7-1165G7 | ||
16GB | ||
NVIDIA T500 |
NIVIDIA T550
レノボ ThinkPad P14s Gen3
|
14.0型 | 269,280円〜 |
Core i7-1260P | ||
16GB | ||
NVIDIA T550 | ||
レノボ ThinkPad P16s Gen1
|
16型 | 272,800円〜 |
Core i7-1260P | ||
16GB | ||
NVIDIA T550 | ||
HP ZBook Firefly 14 G9
|
14型 | 290,400円~ |
Core i7-12555U | ||
16GB | ||
NVIDIA T550 | ||
HP ZBook Firefly 16 inch G9
|
16型 | 301,200円~ |
Core i7-12555U | ||
16GB | ||
NVIDIA T550 | ||
Dell New Precision 3570
|
15.6型 | 208,784円~ |
Core i5-1235U | ||
8GB | ||
NVIDIA T550 |
NVIDIA T600
レノボ ThinkPad P15v Gen2
|
14.0型 | 225,280円〜 |
Core i7-11800H | ||
16GB | ||
NVIDIA T600 | ||
レノボ ThinkPad P14s Gen3
|
16型 | 477,700円〜 |
Core i7-12700H | ||
16GB | ||
NVIDIA T600 | ||
Dell New Precision 3571
|
15.6型 | 222,384円~ |
Core i5-12500H | ||
8GB | ||
NVIDIA T600 |
NVIDIA T1200
レノボ ThinkPad P15 Gen 2
|
16型 | 245,740円〜 |
Core i7-11850H | ||
8GB | ||
NVIDIA T1200 | ||
レノボ ThinkPad P15v Gen 3 | 15.6型 | 382,800円〜 |
Core i7-12700H | ||
16GB | ||
NVIDIA T1200 | ||
HP ZBook Fury 15.6inch G8
|
15.6型 | 358,600円(税込)〜 |
Core i7-11800H | ||
16GB | ||
NVIDIA T1200 |
NVIDIA RTX A1000
DELL Precision 5470 | 15.6型 | 472,783円(税込)〜 |
Core i9-12900H | ||
32GB | ||
NVIDIA RTX A1000 |
NVIDIA RTX A2000
レノボ ThinkPad P15 Gen 2
|
16型 | 245,740円〜 |
Core i7-11850H | ||
8GB | ||
NVIDIA T1200 | ||
レノボ ThinkPad P16 Gen1
|
16型 | 612,150円〜 |
Core i7-12800H | ||
16GB | ||
NVIDIA RTX A2000 | ||
HP ZBook Fury 15.6inch G8 | 15.6型 | 435,600円〜 |
Core i7-11850H | ||
32GB | ||
NVIDIA RTX A2000 |
NVIDIA RTX A3000
レノボ ThinkPad P16 Gen1
|
16型 | 735,350円〜 |
Core i7-12800H | ||
16GB | ||
NVIDIA RTX A3000 | ||
HP ZBook Fury 15.6inch G8
|
15.6型 | 607,200円〜 |
Core i7-11850H | ||
32GB | ||
NVIDIA RTX A3000 | ||
DELL New Precision 5770
|
17型 | 535,184円〜 |
Core i9-12900H | ||
16GB | ||
NVIDIA RTX A3000 |
NVIDIA RTX A4000
HP ZBook Fury 15.6inch G8
|
15.6型 | 763,400円〜 |
Core i9-11950H | ||
64GB | ||
NVIDIA RTX A4000 | ||
HP ZBook Fury 17.3inch G8
|
17.3型 | 657,800円〜 |
Core i7-11850H | ||
32GB | ||
NVIDIA RTX A4000 |
NVIDIA RTX A4500
レノボ ThinkPad P16 Gen1
|
16型 | 961,950円〜 |
Core i7-12800H | ||
16GB | ||
NVIDIA RTX A4500 | ||
HP ZBook Fury 17.3inch G8
|
17.3型 | 1,064,800円〜 |
Core i7-11850H | ||
64GB | ||
NVIDIA RTX A4500 |
NVIDIA RTX A5000
HP ZBook Fury 15.6inch G8
|
15.6型 | 987,800円〜 |
Core i9-11950H | ||
128GB | ||
NVIDIA RTX A5000 | ||
HP ZBook Fury 17.3inch G8
|
17.3型 | 1,298,000円〜 |
Core i7-11950H | ||
128GB | ||
NVIDIA RTX A5000 |
NVIDIA RTX A5500
レノボ ThinkPad P16 Gen1
|
16型 | 961,950円〜 |
Core i7-12800H | ||
16GB | ||
NVIDIA RTX A5500 | ||
HP ZBook Fury 16inch G9 |
17.3型 | 1,037,300円〜 |
Core i7-12900H | ||
64GB | ||
NVIDIA RTX A5500 |
モバイル用ということで、画面の大きさは重要ですよね。現在モバイルワークステーションを販売している 主要メーカーは、
- HP
- レノボ
- DELL
のメーカーが中心。法人向けの産業用PCとしてシェアを誇るHPやDELL、格安PCブランドのレノボなど、メーカー毎にそれぞれ特徴が異なります。
定番の15インチを中心に、たくさんの製品がありますね。
モバイルワークステーションの選び方
まずはモバイルワークステーションの選び方について解説していきます。それぞれに重要視するポイントがあるので見定めていきましょう。
ここでは、以下のポイントを元に解説していきます。
- 重さ
- 画面の大きさ
- CPU性能
- メモリ容量
- ストレージ性能
- グラフィックボード
- 発熱と騒音
- バッテリー駆動時間
- 光学ドライブ
一つ順に解説していきます。
重さ
モバイルワークステーションの使用用途としては、持ち運びや出張時などで使われる場面が多いと思います。その際に気になるのがパソコンの重量ですよね。
大きくは画面の大きさに重さが依存している所があり、以下のような重量で推移しています。
ワークステーションで多く出回っているのが、15.6インチになります。こちらが定番ですが、他にもサイズはあります。
画面の大きさ | 平均重量 |
---|---|
13.3インチ | 約1.25kg |
14インチ | 約1.52kg |
15.6インチ | 約2.17kg |
17.3インチ | 約2.81kg |
軽いや重いといった感じ方は人によって異なりますが、一般的に軽量モデルのPCで多い「13.3インチ」の平均重量は、1.25kgと言われています。
この重さを基準に「軽い」「重い」で選ばれるといいかと思います。
画面の大きさ
モバイルワークステーションは、15.6インチが一般的です。
小さい型だと、高性能なスペックを積むことができません。一方で、15.6インチは高性能と低い性能のちょうど中間に位置するサイズ。
スペックを上げることもできますので、汎用性が高いです。
画面 | 端子の数 | 性能 | 本体の大きさ | 重量 | |
---|---|---|---|---|---|
14インチ | 小さい | 少ない | 低い | 小さい | 軽い |
15.6インチ | 一般的 | 一般的 | 高い | 一般的 | 一般的 |
17インチ | 大きい | 多い | 高い | 大きい | 重い |
CPU性能
モバイルワークステーションでのCPUの主流は、Corei7が一般的です。企業向けだとXeonが搭載されているモデルだと、ECCメモリを搭載できるのでより法人向けにも。
少しでも性能を求めるならXeonを、無難なところを選択するならCore i7をおすすめします。以下の表を参考に。
CPU | コア | スレッド | パスマーク(性能値) |
---|---|---|---|
Core i9-11950H | 8 | 16 | 22084 |
Core i7-11850H | 8 | 16 | 21398 |
Core i7-11800H | 8 | 12 | 21181 |
Core i5-11400H | 6 | 12 | 15976 |
Core i7-10750H | 6 | 12 | 12619 |
メモリ容量
CPUにCore i7が搭載されたモデルでは、8GBあるいは16GBが標準で搭載されています。
メモリの容量が多ければ多いほど作業が快適になるので、予算が可能な限り増設することをおすすめ。特にCADや3DCG制作といったクリエイターの方であれば、16GBは欲しいところです。
しかし、モデルによってメモリの増設が不可能や64GBあるいは、128GBまで。と制限が設定されているPCもあるので、購入する際にはこの点注意して下さい。
ストレージ
ワークステーションでは、SSDが主流ですが、中にはHDDだけしか搭載されているものもあります。HDDだけですと、PCの起動やアプリの起動に時間がかかってしまうため気をつけましょう。
そのため、SSDを標準で付いていることを確認してください。現在発売中のPCには当然のように備わっていますが、念の為確認しましょう。
多くのPCでの標準容量は、256GBだと思います。文書やメール、WEB閲覧等の使用であるならば、こちらで十分かもしれません。
大きなデータを扱う方や、余分に容量を確保したい方は、購入する際にストレージ容量増設することをおすすめします。
グラフィックボード
グラフィックボードは、大きく「GeforceとQuadro」の2種類。
今回の場合ですと、CADと同じOpenGLというプラットフォームをもとに作られているQuadroシリーズが最適なのでこちらを選べばOKです。
Quadroには大きく分けて3種類あります。「Quadro Tシリーズ」、「Quadro RTXシリーズ」というものに加え、最近ですと「NVIDIA シリーズ」が誕生。もはやQuadroという名前も消失し、全く新しい最新規格へと進化しました。
以下に新規格表を添付。
現在ではNVIDIA T1200を標準搭載のモデルが多く、これより高いならハイスペック、低いならロースペックと考えましょう。
NVIDIA シリーズ
NVIDIAシリーズ | CUDAコア数 |
---|---|
NVIDIA RTX A5000(16GB) | 6144 |
NVIDIA RTX A4000(8GB) | 5120 |
NVIDIA RTX A3000(6GB) | 4096 |
NVIDIA RTX A2000(4GB) | 2560 |
NVIDIA T1200(4GB) | 1024 |
NVIDIA T600(4GB) | 896 |
NVIDIA T500(2GB) | 896 |
頑丈なボディ
外に持ち出す上で忘れてはいけないのが、パソコン自体の頑丈さです。
ボディの素材がアルミやカーボン、マグネシウムを使った素材のほうが、樹脂素材よりも丈夫でキズがつきにくいです。
そういった点でいうと、レノボのThinkPadシリーズは「堅牢な設計」として定評があります。
堅牢な設計
さまざまな過酷な利用環境に耐えられるようMIL-SPEC の12のテストをクリア、落下テストや気温・気圧の変化など、実際の使用状況に即した200以上の品質テストを実施。ライフサイクルを通じて過酷な作業環境でもお使いいただける高い品質をお届けします。
lenovo ThinkPad P53S 「堅牢な設計」より引用
バッテリー駆動時間
モバイルワークステーションは外出時に持ち運ぶ前提のため、どのモデルも割と持続します。
持ち出すのであれば、10時間以上駆動するタイプを選びましょう。
ただし、使い方によってバッテリー持続時間は変化するので、スペック表に載っている値はあくまでも目安程度に考えてください。そして、計測手法もメーカーによってバラバラなので目安を鵜呑みにしないようにしましょう。
光学ドライブ
業務上、DVD-ROMが入るモデルから選ぶ場合がありますよね。近年、データのやりとりはクラウド化が進み、DVDドライブを搭載してないモデルが増えてきました。
ソフトのダウンロードや、ライセンスのインストールなど、どうしてもDVDを用いている場合があると思います。
今回は、こういった方のニーズに応えるために光学ドライブ付きのモバイルワークステーションもピックアップしました。ぜひ参考にしてください。
まとめ
以上、仕事や個人用でもおすすめなモバイルワークステーションを紹介してきました。
それぞれで異なる特徴がある製品が発売されているので、ご自身にあう一台が見つかるかと思います。
パソコンの性能を変えるだけで、仕事の生産性が劇的に良くなるので気になった方は、商品の詳細ページで確認してみてください。
ワークステーションのおすすめ商品とは?価格、メーカー別に紹介【2022年版】 Quadroノートパソコンをタイプ別に紹介【2022年版】